始まりを知りたい

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それは、セカイを変えるスタートライン。

推しアーが2年10ヶ月ぶりに単独ライブをやった。【ClariS HALL CONCERT 2022 ~Twinkle Summer Dreams~ 覚え書き】

 

正直もう何年追ってるか分からない(正確には追い始めた大きなきっかけがない)アニソンアーティストが、2年10ヶ月ぶりに単独ライブを開催しました。

 

2回のフェスと1回のテレビ出演を除けば、34ヶ月もの間1度もリアルイベントは無くて…………(それでも配信ライブとかはちょろちょろやっていたけど)

 

 

声優とアニソン特化型アーティストの違いはリアルに声を届けられる場の数だと思う。

もちろんSNSをやってない声優も無限にいるしエゴサ量半端ないな!?!?って分かるアーティストも無限にいるけど、そこに越えられない一線はあると感じる。

 

結局「環境」が用意されてなければ仕事の感想とかそもそも「あなたのことを見てるよ、応援してますよ」って意思すらファンが伝えることはできなくて、声優方面とアーティスト方面に応援したい人がそれぞれいる自分はその環境の数・質の差にモヤモヤしてたって話です。

 

売り方が違うし急に後者がお話会します!とか言われてもえぇ…ってなるだろうけど現状伝えるべき感想をちゃんと伝えられてるのかなぁってシンプルに不安になる。

 

ファンと追う対象を繋ぐのは伝達とその仕方だと思い込んでるから、そういうことができるかどうか、そういう場がどれだけ用意されているかはめちゃめちゃ重要なファクターなんですよね。

 

うちの推しは少なくとも「場」が用意されてる方たちで良かった~!(何の話??)

 

 

あと5段落くらいこのテーマ書きそうなので本題行きます。

サブタイの通り本記事は今年8月に開催されたClariS HALL CONCERT 2022 ~Twinkle Summer Dreams~の覚え書きです。

 

記録と後でお手紙送る用なので細かいし長いです、どうぞよしなに………

 

 

ライブ開始~ストーリーの導入

公演開始のブザーが鳴った瞬間に櫻井孝宏さんの声が聴こえてきてもう変な声出た。

ドラマCDで共演したしこむちゃにもゲスト出演したしでもうすっかりお馴染みですね。

ClariSの喋りをパパの顔しながら見守る櫻井さんがはちゃめちゃに好きなんだ…………

 

後述しますが、この櫻井さんの声があと2時間ずっと聴ける。オール櫻井孝宏。あれ自分いつの間に櫻井さんのイベントに来てた???

 

 

今回のライブストーリーのテーマは七夕。

地球外にあるミルキーウェイ城の王女・シャーロット(CV. 甲斐千尋)とその恋人・オーウェン(CV. 櫻井孝宏)を中心に話が展開していく。

王女は短冊に願いを書き、牛使いであるオーウェンはその願いを牛に引かせて天の川へ流す。それが2人の使命で、下界には降りられないらしいです。

王女はある日見たことのない光に溢れた惑星(=地球)を見つけ、2人が飼っていた星座にその星を調査させようとする。

王女の飼ううさぎ座の魂を「クララ」に、オーウェンの飼うやまねこ座の魂を「カレン」という人形に入れ命を灯す。

Introduction de ParfaitoneをBGMに、人格を得た2人が地球に向けて旅立つシーンで冒頭は終了。

 

……このストーリー自体はステージのバックモニターに所謂ソシャゲ的な背景絵+立ち絵で表現されてます。(一部3Dモデルっぽいのもあったかも?)

といっても背景は手抜き感0でめちゃめちゃ綺麗だし更にぬるぬる動き出す。シンプルに映像美。

 

それだけじゃなく、この人形クララ・カレンも動く。もうそこにいるみたいに常に動く。

2人はメンバーカラーのシルエットでモニターに映されてるんですが、事前に撮影したClariS本人の映像から輪郭だけ出力したものを映してるらしいです。(説明が下手)

 

というかこのシルエットクララ・カレンの動きが良い意味で機械的というかお人形感がすごかったから、普通に最初はプログラムしたものだと思ってたよね。

がちで実際の演者を撮影したものらしいです。だとしたら演技派すぎない…??? 

あとこれも後述しますがいちいち動きがかわいい。多分この記事であとかわいい50回は言うと思う。便利な言葉だね……

 

M01. Twinkle Twinkle

ステージ脇から登場。か、かわいい~~~(50回中1回目)

衣装もかわいいしダンスもかわいいしでさいつよ。

衣装はライブのキービジュにもなってるシースルー生地多めのドレス。

 

この曲はスポットライト2本どん!!!!ってものより細かいライトを散らばらせる演出だったんですが、いちいちラメが光を反射して眩しい。1曲目から失明させに来てる?

 

Twitterにオフショあがってました。

 

ダンスの面で言えば"Twinkle Twinkle Happy~"のところで片手を上げて星が煌めくみたいに手を振るのが良かったですね。

普段表に出るのは歌声だけなので、ライブでこういう歌詞とダンスパフォーマンスのリンクが見つかると嬉しくなる。

 

ライブ前に曲ごとにペンライトの色を変えてほしい!っていうお願いが公式から出されてたんですが、元々この曲に関しては色が指定されていませんでした。

もちろんClariSといえばパステルピンクとパステルグリーンの2本を振るのが定番なわけで、木曜の渋谷1公演目はもちろんそれでした。1曲目だしね。

 

けれどその1公演目のMCでクララさんが「この曲に対しての私のイメージは黄色やゴールドだったんです」と発言。

じゃあ黄色振るしかないでしょ!!!木曜2公演目→日曜最終公演に連れて黄色の割合が増えてくのもあ、ライブだな~~ってなって楽しかった。

曲だけじゃなくオーディエンス含めた環境そのものが進化してくの、複数公演あるライブの醍醐味ですよね。

 

M02. アリシア (渋谷) / シグナル(横浜)

マギレコ曲!!アリシアに関してはリアルライブ初披露。

なんならコロナ禍に出たアルバムを背負ってるので7~8割は初披露。ただの爆弾セトリじゃん……。

 

2020年の10周年記念ライブと同年末のクリスマスライブ、そして2021年のAniplex Online Festaで披露(いずれも配信)されてたので余裕でダンスパフォーマンスは見慣れてたんですが、その分生の歌声の圧にやられる。

知ってる曲なようで知らない曲なんだけど……???

 

それ以上にやばいのが日曜公演での曲変。

アリシアのあの音階が下がってくピアノが来る…!って構えてたら何かイントロ違くない??

マギレコ(ゲームの方)でよく聴いたやつだ~!って思った頃には歌い始めてた。

というか渋谷2公演ともセトリ変更なしだったから安堵感が半端じゃなかった……書いてて気づいたけど2020年に出したシングルのタイトルがそのまま「アリシア / シグナル」なんですよね。えも。

 

M03. CLICK

「記憶が開く音~」が耳に入った瞬間に(?)マーク大量発生。アルバム準拠じゃないの!?!?

ここで「あ、このライブ自分の想像超えてくるやつだ」って確信。

 

2月の超次元でも披露してたけどやっぱりラスサビ前のお2人の声の伸びめちゃめちゃ好きなんですよね。

2014年の曲が今でもこんなに刺さるの純粋に曲の力だなあって……kz神……

 

M04. Fight!!

はたらく細胞2期ED。もちろんリアイベ初披露。通称ピザ祭り。

公式が振りコピ推奨してたのでまあするんですけど目の前でその振り、本人がやってるのよ……って感動が勝っちゃった。

 

M05. 新世界ビーナス

アルバムParfaioneの中で1番好き。

ちょっと低音重めのイントロで2人が向きあってリズム取る振りも好き。

カレンさんががちで楽しそうに歌って踊ってるとこ見れるのもめ~ちゃめちゃに良い。

 

紫のスポットライトを無尽に回して始まる演出、"それ"なんですよね…。

 

この曲のテーマは一言で言うと自己肯定感がごりごりに高いハッピー女子。

夢見がちで勝ち気で、カレンさんの言葉を借りるなら"陽"の部分だけ切り取ったアタシかわいいでしょ?系女子の心情を表現した歌詞が秀逸すぎる…。

 

そんな訳で腰を捻らせて手を頭の後ろに持ってくセクシーポーズ(?)とかチアみたいなステップが振りの中心になっていて、がちで歌詞そのもの。ダンスが歌詞と化してる(???)

全公演通して3回聴いたわけですが物足りないんですよね…総合の完成度が高すぎて永遠に見てたい。

ただただ2人に対してcan't stop my love……になった

 

ここでストーリーを挟んで衣装チェンジ。

ミルキーウェイ城から見えていた地球の光は街の灯りだったこと、そしてもう1つ光を放っていたのが海だったことに気づき勢い良く飛び込む2人。

ここでシルエットのクララが初めて見る海に飛び込むことに不安を覚えるんですが、それを聴いたシルエットカレンが「大丈夫だって!!」って励ます時の叩く動作がかわいい。

というか全体的に動きが大袈裟なのがカレン、対称的に少しおずおずとした動きをクララがしてるのが演者本人の性格を反映しててすごい…良いな…いや本人を撮ってるんだからそれはそっか…(ため息)になってた。

 

M06. 瞳の中のローレライ

衣装は中国の漢服みたいに両腕から長い布が垂れたドレス。

人魚をモチーフにしてるみたいで、腰周りもあまり締まってないストンと落ちるタイプでザ・ドレスってより"衣装"感が強かったですね。結構珍しい。

 

GLAYのリーダーかつClariSと同郷のTAKUROさんが提供したこの曲ですが、個人的にこの重いロックサウンドをどう演出するのか気になってました。

 

実際はというと……2番サビまでほぼ棒立ち。両手でマイクを握り、激しいサウンドをただただ歌い続ける。

ここまで絶唱ってワードが似合うパフォーマンス初めて見た。

 

って思ってたらラスサビに入った瞬間棒立ち解放してリズム刻みだすの何!?!?

一気に輝度をあげる金のスポットライトと相まってひたすら魅了されてた。演出が本気出しすぎ。

純度の高いClariSの「アーティスト」な部分を浴びれた曲でした。

 

M07. Mermaid

ストリングス~~~~!!

イントロのテロテロしたストリングスを聴く度にテンション上がる。

なぜか言語化された感想メモがスマホに残ってない…とりあげて言う感想がないってことは脳死で楽しんでたんだと思います(多分)

 

M08. Summer Delay

ワイパーの振りが中心。綺麗になびく腕の布がめちゃめちゃ映えてて、だからこの衣装か~~!ってすごく腑に落ちた。

サビ前半で単純にワイパー→徐々に下ろしながらのワイパーを2回繰り返すだけ!真似しやすい!

後々やるセトリにも言えることですが、声が出せない分あえて頭に入りやすい振りにしてるのかなって感じるパフォーマンスが多かったですね。

純粋なダンスパフォーマンスとは離れた、周囲を巻き込むために用意された振りというか………意図してそうしたなら本当にあの人たちの配慮があったかすぎる。

 

M09. オルゴール (ClariS ver.)

(Parfaitoneの順番通りではあるのだけど)ここでバラード曲入れてくるのライブの構成として上手いなって……ひたすら浄化される曲。

 

サビ前までは長めのソロパートが交互に続くんですが、歌う側にはスポットライトが当てられる一方でもう1人には一切ライト無し。

歌わない側はほとんど動くことがない(あってもフォーメーションチェンジのためにゆっくり歩く程度)から、今までに多かった"1人が歌う間はもう1人が踊る"というお決まりのパフォーマンスを強めに破った曲だと思います。

ゼンマイみたいに背中併せのままちょこちょこ動くのもかわいい。

 

もう1個言いたいのはラスサビの「一音ごとに愛 詰めて」から始まるパート。

ステージの床に張られた光の道を2人並んで、1歩1歩踏みしめるように前進するパフォーマンスが本当に良くて………

オルゴールはマギア"レコード"のEDなこともあって過去の事象1つ1つを壊さず大事にしよう、それらをいつか忘れる日まで音(≓記憶)を奏で、振り返り続けようって想いがテーマ。

今まで11年と10ヶ月活動してきた歴史の重さをそのパフォーマンスに見出せてひたすら感情になってました。すぐえもになりがち。

 

M10. アワイ オモイ(渋谷) / Surely(横浜)

はい。1番反射で声出た曲。

もちろんコロナ禍の間にリリースされた以外の曲もやるんだろうな~とふわっと考えてはいました。

この単独ライブがなかった2年10ヶ月の間にリリースされたのは「アリシア / シグナル」「Fight!!」「ケアレス」「Parfaitone」「ALIVE」の計5枚23曲*1

これらの曲だけでも十分セトリは組めるし、予想を裏切ってくれるライブの方が面白いのは間違いないのでここでもう今日は満足した帰っていいな…!!ポイント(?)が貯まりました

 

そしてこの長期間の活動の中でSurelyはリアルライブ初披露です。リリース2013年だって……そりゃ最後のクレジットで大拍手するよ………

 

M11. ホログラム

↑の通りなのでこれも声出たよね。

「一緒に踊ってくださ~い!」って言う割には振りムズすぎて途中から何か笑いこみ上げてきてた。あの場にいた全員同じこと思ってるでしょ……。

 

liberoツアーでもagainのダンスレクチャーコーナーがありましたが、今回はレクチャーも無しにいきなり始まるからもう余計面白い。

セトリとかダンスの打ち合わせで2人やスタッフ陣がニヤニヤしながら組んでたと思うとニコニコしちゃいますね(実際は知らないけど)

 

 

最後に2人が体を軽く前に倒してニッコニコの笑顔で目を合わせたまま暗転するのが大好きで大好きで……

 

ここで幕間が挟まって2回目の衣装チェンジ。

日も沈み、海のより深いところへ来たクララとカレン。

外から見えていた光の正体が月と星に照らされていた無数の泡だったことに気づくが、その光景にクララとカレンの中にあった星座の魂が「宇宙に帰ってきた」と勘違いし、勝手に2人の中から抜け出してしまう。

 

人格を失い動くこともできなくなったクララとカレンは、何もできないまま海の底へ向かって沈んでいく。

何気にここの幕間も感情揺さぶられてた。水色の大きなクラゲを見つけたシーンで「水色クラゲ」を流すとことか(犯罪)ウミヘビを見つけたシルエットカレンがうねうね謎の動きするとことかえ、かわよ……ってなってた。

 

M12. Masquerade

ステージが赤に染まり、MVの衣装と仮面をまとって2人が再び登場。

終演後に改めてMasqueradeのMVを見直しました。

さっき"歌詞とダンスパフォーマンスにリンクを見いだせると嬉しい"という話をしましたが、「青く凍る棘が 心何度刺しても」のフレーズで2人がお互いを刺し合う振りも同じくこれなんですよね。

 

表面的に見ればClariSの言う"進化"の1要素は「仮面を外し素顔を見せること」ですが、どこかのインタビューで「あくまで仮面は私たちにとって大切なもので、今となってはClariSの1つのキャラクターだ」と話していて。

 

仮面は素顔を隠すためだけにあるものじゃない。ミステリアスさ、正体不明さみたいなキャラクター性を演出するための道具でもある。

それは素顔を明かすことに決めた今でも従来のClariSらしさを保ち続け、魅せるためのツール。

 

この"未来を見て進化し続けること"と"過去を変わらず大事にすること"の両立ができるってめちゃめちゃすごいことなんですよね……。

言葉じゃなくてあくまでツールを使ってそれを表現しようとするのもClariSらしさっていうか。

 

仮面を付けたMasqueradeと後述の曲たちは紡いできた歴史を捨てずに、今までを忘れずにこれから先まで持っていこうっていうメッセージも受け止められるとこが大好きです。

 

 

M13. シニカルサスペンス(渋谷) / 眠り姫(横浜)

この選曲もめ~ちゃめちゃずるい……

正直Masqueradeは他の曲とコンセプトが独立しすぎてるからストーリーの繋げ方うま!!ってなってた。

そこに追加で曲調の似たこの2曲を入れてくるのえぐい。やばい。

 

渋谷公演だけでしたがKUMAさんともう一方ダンサーがいましたね。

シニサスのCメロあたりかな?このダンサーがClariSの2人を操り人形みたいに動かすダンスに目を奪われてた。

ステージ上の4人は確かに別々の場所にいるのに、間にヒモがあるみたいに動かす体の部位・タイミングが合いすぎてて……テンポも取りにくいし不協和音満載のこの曲で精緻に踊れる4人スペック高すぎ。

そういえばダンサーの方がイヤモニしてたか見なかったな~

 

M14. アイデンティティ

Masquerade → シニサス / 眠り姫 → アイデンティティの流れ綺麗すぎない???

自己のアイデンティティは誰かと影響し合うことによって形成される、そして今見えている景色は自分にしか作れない唯一のもの…と当たり前の出来事に気づかせてくれる曲。

 

メタ的ですが今回の七夕のストーリーはハッピーエンドに持っていきたいから、どこかに起承転結の「転」を用意する必要があって。

シンプルにストーリーでそういうシナリオを描いてもいいんですが、今回のコンサートではアイデンティティという"曲"で状況が上向きになったことを暗示している。

 

幅広いかつ複雑なメッセージを持った曲を大量に抱えるアーティストだからできることなんですよね。

 

ファンからすれば曲単体だけでメッセージを受け取ることもできるけど、ストーリーの文脈の上で披露することでストーリー自体を深めたり、曲に新しい解釈の仕方を付け加えることもできる。

 

場面転換すらも、曲で。

 

他アーティストではまず見ない「ストーリー × 曲」でライブを進行させる意義ってここにあると思ったし、何よりスタンドマイクでそれを歌ってくれるのが良かった…………

 

M15. missing you

アイデンティティもそうだけどバックモニターの映像の質がごりごりに高い。

渋谷1公演目は2F最後列だった(未だにちょっと引きずってる)んですが、絶妙にステージとモニターの両方を引きで見れない位置で赤べこになってた…

 

アイデンティティは星空っぽい背景に黄色~オレンジ~紫色のグラデーションの枠で囲まれた歌詞が手前から奥に流れるイメージ。

missing youは水面っぽい背景に7つの六角形からできたハニカム模様が散りばめられてましたね。

こっちの方が歌詞配置の自由度が高くてボカロのPVぽかった気がする。

 

せっかくライブの最後にクレジット流れるんだから映像制作の方の名前とかもっと見たら良かったな~~って思いました。映像方面には疎いけどその人のSNS見つけて人柄を知りたいしあわよくば裏話を聞きたい(貪欲)

 

1番「明日も」2番「またねと」の部分は原曲だとがっつりハモリが入ってて正直ClariSの曲だと珍しい部類なんですよね。

1人が2回に分けて上ハモと下ハモを収録することはあっても、2人が上下に分かれてる曲って実はそんなになくて。

ライブ中はハモってるかな~?って確信が持てなかったのでもう1回聞きたい。原曲どおりならそりゃハモってるだろうけどあの人たちアレンジ入れるの大好きだから…(?)

冬曲でも余裕で通じる名盤だと思うので12月にもっかいやってください。

自分の耳が悪いだけ説は普通にある

 

M16. ALIVE

曲で「転」を演出したあとはがっつりストーリーでも魅せてくる。

 

深い海の底で水圧に押しつぶされそうになったクララ・カレンを巨大なクラゲが水面まで押し上げてくれました。

砂浜に打ち上げられ「私たち、このまま消えちゃうのかな…?」と疲弊しきった2人は、薄れる意識の中で"星座の魂がなくても自我が残っていること"に気づく。

魂は少しでも残っていれば誰かと支え合って拡張することもできると本で読んだことを思い出したクララは、人形としての魂をカレンと一緒に拡大しようとする。力を振り絞った末、無事に完全な自我を芽生えさせた。

 

本当ならここは実際の言葉遣いとかBGMとか引っくるめてめちゃめちゃ感動できるシーンなんですけど、モノローグっぽく説明しても文章で良さは伝わりきらないんですよね……結局自分用だからいっか!

 

そしてステージに現れる2人。衣装はもちろんALIVEのMVのそれ。流れ出すリコリコで聴きまくったイントロ!!

ここのたたみかけが本当にオタクの感情をぐちゃぐちゃにかき混ぜに来ててもはや怖い。

 

ALIVEのダンスは脳内で完全再現できるくらいには見尽くしたのでかろうじて気づけたんですけど、公演が進むにつれて明らかに振りが激しくなってる

より正確に言えば1公演目は振りが本来のものより簡略化されていました。ダンスが激しすぎて到底歌いながらするものじゃないのでそれはそう。

え、でも最終公演とかほとんど正規の振りしてない……??原作再現に成功してない…?

 

1人が歌ってる間もう1人のダンスは簡単にして「あ、体力温存してるのかな」って思ってた箇所が最終公演だともうごりごりに踊ってる。

MCで「最終公演だからちょっと気合い入り過ぎちゃったね~」って話してたんですけどうわ~そういうところにも現れてたんだな~!ってなって嬉しくなりました。

ALIVEは原曲こそコネクトに並ぶ(と勝手に思ってる)良曲だけど、2人に人間味を感じたって意味でも好きになれた。

 

M17. コネクト

ALIVEが終わって静かにステージ中心へポジションチェンジ。

半身で2人背中合わせになり、ハンドマイクを胸元に置く構え。それを見て崩れるオタク。何も語る必要はないでしょう。

 

M18. Starry

ここでまたストーリーが挟まれます。

元々星座である2人がこのまま地球外に帰ってきてしまえば、再び何光年も離れ離れになってしまう。

それを危惧した王女とオーウェンの見つけた鍵が「流れ星」。2人は「クララとカレンがこれからもずっと一緒にいられますように」と願い、内緒で元の魂だけをミルキーウェイ城に呼び戻す。

自力で育てた魂を持つクララとカレンはもう人形ではなく、意思を持った人間として未来を生きる。

「沢山美味しいものを食べたい!」「沢山寝たい…」、そして「これからも皆の幸せに寄り添っていけますように」という願いを抱きながら。

 

 

七夕らしく願いがキーとなった締め方だっただけに、ここからは「星」「願い」「希望」といった成分が強い曲が続きます。その1発目が「Starry」。

 

そもそもの音数が少なめの曲だからサビでお2人の歌声が壁になって迫ってくる。無限に臓器が震えてた……音楽ホールでこれを聴けてただただ嬉しい。箱の有効活用。

ちなみにここからALIVE衣装のグローブとハーネスが外れて身軽になりました。

 

 

M19. SHIORI

良い語彙が見つからないんですがサビの電車ごっこみたいな振りがホントに好き。

単純に見えて最高に曲を体現してるダンスなんですよね。MVのモチーフが星空を走る列車なので。

 

正直テンポ早めだけど声の綺麗さとかユニゾンが際立ってる曲……でもライブでやったら絶対盛り上がるし好きだ……レベルの認識でした。

 

なのにこのストーリーにこの曲ですよ、初っぱなの「そうだあの日 光を見つけたんだ」って歌詞から親和性が高すぎるしこれがあることで100点満点のセトリが軽く5億点にはなってる。

 

M20. ケアレス

文章からも分かる通りここまでのセトリで満足しすぎてあれ……これ開演前まで1番楽しみにしてたはずでは……?ってなってた。

それでもABメロのゆったりしたダンスに惚れたし落ちサビのストリングスにちゃんとオタク溶けてました。

11年の歴史からしたらまだまだ新参の曲だけど、今後いわゆる「伝説の曲」ポジションになってイントロで声出ちゃったりするんですかね……そう思わせてくれる活動をこれまでしてきたから十分考えられるなって。

 

M21. reunion

これはアリスさんに敬意を示すなら"reunion -season 02-"って書くべきなのかな。

「君とまた 声交わそう」「私とまた笑い合おう」「蕾のままだった明日を咲かせるの 君の近くで」ってもうどの歌詞もずるすぎる。

ライブの最後には次のライブでまた会う約束をすることが今までの当たり前だったClariSにとって、2年10ヶ月越しにこの曲をファンの前で歌うのってすごく意味があることだし何回も曲中に出てくる「また」をこれから重ねていけるんだって想いがめちゃめちゃ深まった。

 

ライブを経るごとに曲は進化するって言うけど2013年のreunionと2022年のreunionはどれだけ違うんだろ。きっと大きさも密度もずっと変わってるよね。

 

もう1つ言うとStarry~reunionにかけていつもの「あ、今すっごく歌を楽しんでるんだな」って思えるクララさんの笑顔が見れて良かったです。

 

EN1. ナイショの話

reunionのイントロが始まった時に「これで最後の曲で~す!(どっちが言ったか覚えてない)」ってお決まりの台詞を聴いて人生で初めて寂しくなかった。なぜなら満足度があまりに高かったから……。

 

何ならアンコールすら無いと思ってたよ???

鳴り響く手拍子。突然始まるナイショの話の「1! 2! 1! 2! 3! 4!」のかけ声。慌てて起立する観客。

自分の知ってるアンコールはもっとこう……来るぞ来るぞ!って構える準備段階があるものだから突然すぎる入りに笑顔。これ以上ないくらい自由。演者が自由にやれるライブほど楽しいことないよね…

 

渋谷公演でナイショの話の歌詞をバックダンサーが超絶豊かな表情筋で表現してらっしゃったのも思い出。

ミュージカル出身のパフォーマーってすごい。(毎回言ってる)

 

 

EN2. PRECIOUS

歌詞が全部刺さる。丸山さん本当にこの歌詞を書いてくれてありがとうとしか。

 

全部全部、届きました💐

 

終演

巡回してたライブレポートの中で「アルバムリリース」「2年10ヶ月ぶりのコンサート」「活動10周年を経て初の有観客ライブ」の要素のうち1つだけでもきっとライブは完成されていただろう、って書いてるものがあってホントにそれだ……になったんですよね。

逆に言えばそこまでガラッと中身が変わったわけでもない3公演でこの重いテーマを網羅できた(って感じられた)のがすごすぎる。

文章や絵だけじゃなくライブにだってその裏には演者や関わっている人たちの試行錯誤があるはずで、「2年10ヶ月の間、貯めてきた愛をぶつけに行きます」という言葉通り情熱と愛がこもったステージだったと思います。

 

アーティストなんてただでさえいつ解散するかも活休するかも分からないんですよ。

どれだけClariSが我武者羅で折れないパフォーマーなのか。

そしてその意志が通じる環境が用意されてるのか。

空白の2年10ヶ月が証明しちゃってるじゃん。

何ならそれ以前の勢いをもう取り戻し始めてるのやばいよね??

 

また台風で延期or中止にならなくて本当に良かったし次もライブで会おう!って約束できたのも嬉しくて……

本当に自分の中で純粋について行こうと思える方たちです。

 

今年の10月には活動12年目を迎えますね。

12年経っても未だアーティストとして新しい姿を見せてくれることに感謝しかない。次はどんな一面が見られるのかな。

どれを取っても「これが今のClariSがやりたいことなんだ」って伝わってくるのが良いところだし、ひたすら楽しみ~~な感情。これからも応援してます。

 

帰りに撮ったアリシアっぽい隅田川

*1:PRECIOUS、仮面ジュブナイル、もういちどルミナスは除いてます