始まりを知りたい

始まりを知りたい

それは、セカイを変えるスタートライン。

ノエリアは歪みから動く物語かもしれない

 

先日朗読劇「プロジェクト・ノエリア」を鑑賞してきました。計2部。

推しメンが準主役的な役どころだったのもあって(めでたいね)見る前はそっちの期待が強かったんですが、話の中身はシンプルな様でこれからが楽しみになる作りでした。

 

「これからが楽しみになる」っていうのは言葉通り第2弾の制作が決まったってこと!

めちゃめちゃめでたい……コンテンツに永続性を求めるオタクなので(もちろん推しメンの活躍の場が増えたことも嬉しい)

 

という訳でいざ第2弾を見に行く時に思い出したい感情とか思考をまとめておきます。

我ながらこんなにがっちり動機が固まってるブログ書くの久々すぎて笑ってる

 

 

超ざっくり概要

世界観と主要登場人物の概要です。最初登場人物の紹介から入ろうとしたけど人数が割といるので、公式のあらすじに補足する形でいきます。

 

あらすじ

母親から過度な期待を持たれ育てられた相原みどり。

期待に応えようと必死な彼女の心は限界に…。心の闇"グラージュ"が生まれてしまう。

彼女を救う為に、神無月のえると日野ありあは、カノンとミュシャと共に深層心理の世界"ノエリア"へ向かう。

プロジェクト・ノエリア公式Twitterより

 

主な登場人物は高校生(中学生?)の神無月のえる(CV.MoeMi)・彼女から生まれたとされるぬいぐるみのような化身カノン(CV. 菅野真衣)、そして日野ありあ(CV. 山田麻莉奈)とこちらも彼女から生まれたらしいミュシャ(CV.首藤志奈)。

のえるが黒髪ボブでありあが2つ結びにしてる子ですね。

 

 

第1弾の中身をざっと書きます。

絵がないので話を崩さない程度に脳内補正入り。

 

 

■人には見えないマスコット・カノンとミュシャと登校するのえるとありあは、別クラスの委員長である相原みどり(CV. 嶺内ともみ)が車に轢かれそうになる所を間一髪で助ける。

人の心の闇を感じ取れるのえるは彼女の中にある闇を目撃し、その正体を探るため彼女を付けることに決める。

 

■相原みどりが抱えていた闇とは、親からの期待に答えたくても答えられないプレッシャー、それに伴う虐待だった。

みどりは母親の期待に応えようと追い詰められ、母親もまたみどりに優秀であって欲しいと期待を課し続ける共依存状態。

(別居しているみどりの父親は弁護士を使って彼女と彼女の母親を引き離そうとしていた?)

テストの点数が振るわず母親からの暴力を受けたみどりは学校を休むことになる。

 

■探りを入れようとするのえるとありあを怪しく感じていたのがみどりの同級生である小宮結花(CV.内山悠里菜)。「私が唯一みどりの逃げ場所になれる存在だ」と思い込みみどりの力になりたいと思うも、できることがなく空回りしている。

 

■「私たちなら今のみどりを救える」と結花を説得し、みどりが抱える闇の正体に気付いたのえるとありあは結花の力を借りて休んでいたみどりの家に侵入。限界に達していたみどりの闇は怪物"グラージュ"として具現化し、2人は現実世界の裏側に存在する世界"ノエリア"に入ることになる。

 

■カノンとミュシャの力でノエリアに干渉できるようになった結花は抱えていた想いをグラージュ化したみどりに打ち明け、ありあとのえるは一瞬の隙を突いてみどりを浄化し元に戻すことに成功。

みどりは母親を離れ転校することに決める。歪んだ形であれ母親の愛情は間違いのないものだったと認め、これからの向き合い方を前向きに考えていこうと前進した。

 

以上

 

 

伏線を張るための初弾

………思ったより話がコンパクトだった!

上手い言い方が思いつかないけどワンクールアニメの1~2話感。

問題提示→原因究明→問題解決のド定番の流れにちゃんと沿って話が進行してくのは良かったかもしれない。裏を返せば先の展開が読みやすいってことでもあるけど。

 

まあ感想がそれで終わるならわざわざこんな記事書いてないのでここから本題です。

 

歪み

(現時点で)プロジェクト・ノエリアを一言で表そうとしたら「歪み」かなって………

 

もっと踏み込んで言えば、「主観的に正しいと思ってする行為」が実は「客観的には間違っている(いた)行為」だったということ。

 

相原家の歪み

1つは今回の問題だった相原みどりと母親の共依存状態。

相原みどりは母親の期待に応えることを軸に行動する。

本人はそうやって受け取る愛こそが絶対的に正しい、期待に応えられなければ虐待という代償が生まれると思い込んでいるけど、端から見ればそうやって成り立つ家族関係はおかしい。

つまり視点によって「正しいか正しくないか」のずれが生まれる。

 

客観的視点を持つありあとのえるはそれを「正しくない」と思って解決に動くし、同じく結花もまた逃げ場になってあげたいと彼女なりにみどりを支えようとする。

こう見ると「歪み」はプロジェクト・ノエリア第1弾のストーリーを動かす起点になってるとも言えるかもですね。

 

日野ありあの歪み

ありあがみどりが抱えている闇の正体を突き止めようと意気込み、ストーカー行為をする時のカノン・ミュシャとの掛け合いをそのまま載せます。こういう時に配信あるのありがたすぎる。。

 

ありあ「相原さんを助けるためよ! これは愛情から!」

カノン「そういう身勝手発言は、クズの専売特許だノン!」

ありあ「誰がクズよ!?カノン!」

ミュシャ「何事も正当化する思考は危険だという意味なのです」

カノン「どんな理由があれ、悪いことは悪いことだノン!

相手のため相手のためと言いながら、自覚と制御ができないようじゃ加害者予備軍!

独善的なバカの行き着く先だノン!!

かんまちゃんめちゃめちゃ言うじゃん……になってたオタク

 

カノンの毒舌マシンガンを受けてありあは自分の行為が独りよがりなことを認めます。

ここにも1つの行為が見る視点によって正しいか正しくないか、のズレがある訳で…。

 

ありあは事情を隠そうとするみどりに悟られることなく、闇の正体を暴きたい。

そのために取った手段が「ストーカー行為」で、ありあ自身それを正しいと思っている。

 

主観的な見方をしているありあに対して客観的な視点を与え「正しくない」と伝えるのがここではカノンとミュシャ

カノンの指摘の通りありあは「自覚と制御ができていない」んですよね。

 

 

というか他人の意見を聞いて初めて自分の愚かさに気づくってそこまでマイナーな経験ではないんじゃない?っていう。

達成したい目的があって、それを達成するための手段が完全に固まっている。そんな状況でじゃあその手段をする前に良いか悪いか評価しよう!って思考になりにくいのは分かる気がする。だって明らかな道が目の前に広がってるんだもん。

 

逸れましたが、日野ありあの場合も歪み=行為が正しいか正しくないかの認識のズレがあると思います。"偽善"とも言い換えられますね。

 

小宮結花の歪み

個人的にこの子がこの話のキーパーソンな気がする。というかめちゃめちゃ繊細で良い子なんですよね。どうすればいいのか分からず空回っているだけで。

 

ここまで来たら言わずともですが、彼女はなぜかみどりのことを勘ぐろうとするのえるとありあのことを怪しく思い、2人の前に立ちはだかろうとする。

みどりが母親の暴力や期待に耐えて耐えて、やっと本心を打ち明けられるようになった唯一の相手が結花。

 

結花はみどりにとって逃げ場所であれることが「正しい」と思い込んでいる。というかこの場合手段が他にないからそう思わざるを得ない、って言った方が合ってるかも。

 

そこに客観的視点を与えるのが今度は闇を裁く能力を持つのえるとありあで、「私たちには解決できる手段がある」とみどりの今のスタンスを遠回しに否定する。これもまた歪み。

持つ者と持たない者の違いでもあるけど、結花の場合歪まざるを得ないんですよね……報われないキャラすぎる。

 

 

結論、「プロジェクト・ノエリア」は誰かの考える「正しい」を別の誰かが是正しながら進行する、歪みを元に動く物語なのかもしれない。

ここでいう「誰か」と『誰か』は主人公の2人になることもあればマスコットになることもあるし、その他の人物にもなり得る。

誰もが間違い、誰もがそれを正す立場にロールチェンジする話。

 

いや、書いててめちゃめちゃ悲しいなって………でも辛いけど面白くない??

 

伏線とか見たい展開とか

本題終わり。これから情報が出るんでしょう続編に向けて伏線が多かった(めちゃめちゃ多かった)のでまとめます。後で振り返る用。

 

・カノンとミュシャの正体。話の中では「何の因果か、2人が廃ビルから飛び降りたあの日に繋がった」って言ってるけど…この発言がミュシャな時点でマスコット自身も自分の正体が分かってないのかな。設定上では「ありあ / のえるから生まれた」らしいけど触れられてた通り性格が似てなさ過ぎるよねって。

 

水無月のえるの過去編。やってくれ~~。「ありあがいるから、私は今も生きてる。私が生きる意味は…ここにある」らしいです。重い女だ……(好き)

時系列的に第1回の切り取ってる範囲めちゃめちゃ狭そう。

 

・グラージュを浄化した後に小瓶で回収した「闇の雫」。カノンが言うには「心の闇は剥がされたら行き場が無い」みたい(この説明も曖昧)だけどどこかで回収されるのかな。

 

[22.07.29追記↓]

公式Twitterから「闇の雫」の詳細が!!!未だに謎のLINE(?)のやりとりもあるし細々とはしててもコンテンツが続いている感があるのは良きですね。

【闇の雫/雫の小瓶】 浄化されたグラージュは闇の雫となる。その闇の雫を入れておく小瓶の事を雫の小瓶と呼ぶ。 神無月のえるは紫色、日野ありあはオレンジ色の雫の小瓶をもっている。 闇の雫は満月で浄化する事ができる。 浄化しないとどうなるかは未だ誰も知らない。

[追記終わり]

 

・グラージュやノエリアの存在意義。存在するならするでそこに理由や目的、経緯があって欲しいけどそこが全然触れられてなかったので…。

自分のワガママ半分だからまあ回収されなくても良いかも。いやあった方がいいな(優柔不断)

 

・結花とみどりのその後めちゃめちゃ見たいけど????嶺内ともみさんの憂いの演技良かったな~ってずっと言ってる(Three∞Loopのオタク)

 

統括

話の中身の第一印象は「こんな感じか~~」だったけど書いてたら面白くなってきました。まあアニメの1, 2話で評価を下すのはせっかちですしね(?)

 

原案の方検索かけても全くソースが出てこなくて頭抱えてたけどビクターエンターテインメントの中の人なのかな………

そしてこのプロジェクトそのものがメディアミックスらしい。朗読劇以外の展開あるんですかね。

ひとまず慟哭のリフレインもネブラ・ディスクもストリングスごりごりの良曲なので音源出してくださいお願いします。

 

あと朗読劇って何を見に行けば分からなくなるからむずいなって……。

もちろん声優見たさで行ってるとこもあるけど話の面白さでイベントとしての評価が変わるのも事実だしな~

第5弾くらいまでやらないとこの話終わらなくない??これから見方のスタンス固めていきたいですね。

 

 

最後に、推しメンの新しい宣材がバチバチに良い写真なので続編ではぜひそっちを使ってあげてください。

サトより